2022年10月12日(水)

サンアゼリア寄席 神田香織 講談で平和祈念を開催しました

午後になるについて天候が悪くなった10月7日(金)小ホールにて
「サンアゼリア寄席 神田香織 講談で平和祈念 」を開催しました。

和光市では、戦争の悲惨さや平和の大切さを語り伝えることを目的として
平和祈念パネル展を開催しています。
今年は10月6日(木)~10月12日(水)まで展示棟にて開催しています。
そこで、サンアゼリア寄席でも平和祈念を題材とした口演を開催しようと企画。
神田香織師匠の講談で「はだしのゲン」を開催しました。



開口一番には、前座さんの神田おりびあさんが登場!
神田香織師匠の講談教室でそのセンスを見込まれ、今年の5月に講談師の道へ
歯切れ良い語り口で「わんぱく竹千代」を披露してくださいました!


そして、神田香織師匠が登場!
仲入り前に”お話し”で「講談」と「はだしのゲン」について。

師匠が講談の世界に足を踏み入れるきっかけとなったのは、
故2代目神田山陽先生との出会いでした。
役者を目指し上京した当時、師匠は訛りが強く矯正の必要があったので、
山陽先生の下、講談を習い始めたのです。

講談の抑揚をつける語りは言葉訛りの矯正に大いに役立ちました。
日本を代表する話芸で500年以上の歴史があり、
人を惹きつけるための様々な語りのエキスが凝縮された講談に魅了された師匠は、
気づけば講談師の道を歩んでいたそうです。

また、山陽先生の教えも素晴らしかった。
「男社会と言われる講談の世界、女性だって活躍できるはず」と懸命にお月謝も取らず
多くの女性に講談を教えました。
その教え子達が今や講談界を引っ張っています。(神田陽子師匠、紫師匠、紅師匠、すみれ師匠などなど)
そうなんです!
今や講談界は女性が多勢、ジェンダーフリーの先駆けだったのです!


『はだしのゲン』誕生について
師匠が二ツ目になった時、講談師として自分の”道”を見つけました。

それはサイパンへ旅行に行ったことがきっかけでした。
現地で目にしたのは、青い空や緑の海といった美しい自然だけはありませんでした。
太平洋戦争の激戦地として、なおもそのすさまじさを伝える戦跡があちこちに残っていました。
日本人が集団で飛び降り自殺をした崖にも行きました。

日本に帰ると戦争をテーマにした講談を作ろうと決心。
沖縄、広島、長崎へ。
そして、原爆資料館を訪れ漫画『はだしのゲン』に出会いました。
講談で表現したい!と伝手を頼り、
原作者である中沢啓治さんにも連絡するなどして
オリジナルの「講談 はだしのゲン」を作成しました!
中沢啓治さんからも”語り”での表現に太鼓判を押される内容になりました。

この日、仲入り後に口演した「講談 はだしのゲン」は音響照明付きのフルバージョン!
師匠の熱い語りと演出で、聴きながら涙を流す方も。
改めて平和の大切さ、命の平等を感じさせる時間となりました!


この日の演目は

わんぱく竹千代 神田おりびあ
お話し     神田香織

仲入り
はだしのゲン
  神田香織


さて、次回はSDGs落語シリーズの第2弾を10月20日(木)に
サンアゼリア寄席
桂 竹千代・三遊亭 好青年 SDGsを考えよう!として開催。
環境を配慮した生活習慣について落語とスウェーデン人落語家を通して学んでみませんか?
ぜひ、皆様のご来場をお待ちしております(^o^)/

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